96タブレット二箱目

一週間ちょっとでニコレットを使い切りかなり焦る。意を決して二箱目を補充。薬局の薬剤師から「96個使えばまず大丈夫ですよ」と励ましとも慰めとも付かない言葉をもらう。でももう一箱使い切ったんですが・・・

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前回、一昨年ぐらいにニコレットを使って一年以上禁煙できた。そのとき分かったのは、ニコチンの生理的依存とタバコへの心理的依存が明確に異なるということだった。やはりというかタバコには二重の依存が存在するという実感。

「タバコが切れる」という状態はタバコを吸っていたとき、つい一週間前まで日常的に体験していた。普通にタバコが吸えない状況が数時間つづくということはよくある。そのときにもどかしいようなだるさを感じるわけでニコチン切れの症状だと思う。なにかに熱中していて気づいたらニコチン切れということもある。なんだか調子が違う気がして、ニコチン切れに気づく。他の人間に聞いてもだいたい同じ事を言うし、喫煙者なら誰しも感じる感覚だと思う。で、補充の一本が旨い。海で深く潜ったあと、ようやく海面に辿り着いて吸った息、そんな感じがする。

で、ニコレットを使えばニコチン切れのあのだるいような切羽詰まったような体感は見事に消せる。ただ驚いたのはそれでもタバコを吸いたいという強烈な衝動が残ることだった。当時、禁煙前は「ニコチン切れ」が唯一のハードルだと思っていた。多分多くの喫煙者もそう考えているのじゃなかろうか。

ところがニコレットにより体感としての「ニコチン切れ」はないわけで、離脱症状(これはこれで凄い響きだ)は緩和あるいは消失している。

だから今思えば昨日のニコレットを噛んでも噛んでも収まらないあの状況は、心理的依存から来る衝動によるのだと思う。これが強烈、そういえば前回もそうだった。何の不快感もないのにとにかく暫くはタバコが吸いたくてしょうがなかった。あぶない。