トレーニングとしての禁煙

0個/日達成なるかと思いきや結局3個噛んでしまう。

しかし、徐々に意識がタバコを吸いたいという所からガムを噛みたいという方向に変わりつつある。なんせ今や我慢してるのは「ガムを噛むこと」な訳で。ニコチンと喫煙を切り離すのがこのガムの趣旨だから、ガムを使った本来あるべき禁煙法を実行できていることになる。

ただ、喫煙という意識が薄れてきた今になって、まだニコチンへの生理的依存が残っていることに気づいた。これは意外だった。もうニコチン依存は消えて、残りは「タバコを吸う」という行動への欲求、記憶だけだと思っていた。が、違うらしい。

今の感覚は一時的なニコチン切れで感じる焦燥感を伴うあれとは異なる。全身にごく軽い擦過傷を受けたようなピリピリとした体感がある。頭も寝不足でコーヒーをしこたま飲んで強引に目を覚ました時のような、なにか重いようなはっきりしない感覚。あと何故か鼻筋に圧迫感を感じる。あと喉の乾き。俺はジャンキーか。これらはガムを噛めばおさまる。末梢の血流増加とか神経伝達物質の需要逼迫とか喫煙に適応してゲイン値が上がっていた感覚神経からノイズが入ってきているとか、そんなものだろうと勝手に思いこんでみる。

で、基本的には放っておけば体の方がどんどん調整をするのだろう。ホメオスタシスである。また適応でありトレーニングだ。年単位で作られたニコチンをバックグラウンドとした体、特に神経系を非ニコチン環境に再び適応させなければいけない。

黙っていても何とかなるだろうが、どうせなら効率的にトレーニングやりたい。ただひたすらニコチンを切って適応を促すのか。でもスポーツトレーニングでは適度な休養を勧める。勉強しかり。効果が高いのはひたすらハードワークだろうか、それともインターバルトレーニングか。

期間と負荷をどうするかである。ストレスやテンションが上がってタバコが吸いたくなった、この時敢えてガムを我慢すると高負荷のトレーニングを実践していると言える。負荷は基本的に喫煙欲求に比例すると考えていいだろう。

かつては最大負荷を連続で架けるしかなかった。すなわちすぱっと煙草を絶って一生吸わない。当然そんな試練に耐えられる猛者は一握りだ。で、結局みんな禁煙に失敗した。だが今はガムの登場で負荷の程度や期間を調節できるのである。どこかにベストな方法があるはずだ。それを探す。こういうのは製造元がやってくれないのだろうか