ホタルを見に行った

近所の自然公園にホタルを見に行った。この間、メガスターⅡを見た科学館のある公園の奥がホタルの生息地だそうだ。

私は生粋の都会人である。今までホタルを見たことが無かった。夏中見られるだろうと思い、そうはいっても数は少ないだろうとか考えつつ行ってみた。

で、目的地の湿地に着くが、別に光の群舞もない。都会の明かりに照らされた夜空が木々の隙間から見えるだけだ。ま、案の定というべきか。

それでも暗い中目を凝らして探してようやく一匹を見つける事ができた。

足下の少し先の地面に光の点が明滅している。こちらの気配を感じたのか時々小刻みに動く。おお、これがホタルか。しかし一匹だけとは寂しい。

で、もっといないかと思い、暗い遊歩道を先に進む。やがてある斜面にでた。そこには明るい夜空の反射したのか思える幾つもの光点があった。しばらく立ち止まって見ていたらランダムな明滅が繰り返される。これは、すごい。どうやらホタルの群に出くわしたらしい。

で、なかなか感動して、しばらく見ていたがどうもおかしいと気づいた。光の点は全て地上にあって、飛んでいる光が一つもないのだ。ホタルとは飛ぶ物ではないのか、と思いつつ、近くの光に懐中電灯の光をあてた。そこに浮かび上がったのはホタルではなくハサミムシに似た昆虫だった。何だこいつは。ライトを消すとこいつがやはり光っている。

その後、いくつかの光点を照らしてみたが居るのは全てハサミムシ似である。幻滅なような複雑な気分に捕らわれながら家路についた。

帰ってから調べて分かったのは、まず有名なゲンジボタルのシーズンは6月下旬ぐらいだそうで、今は完全にシーズンオフだった。そして、あのエリアにはゲンジボタルヘイケボタルを含めて8種類のホタルがおり源平2種以外は全て陸生だということだ。

見つけた資料にある陸生ホタルの幼虫のスケッチはあそこで光っていたハサミムシ似にほぼ一致していた。俺はそれと知らずに陸生ホタルの幼虫の発光を見ていたらしい。なんか普通のホタルよりレアな物を見たようだ。(自分の別サイトにもコピペ。念のため)